藤井聡太四段を育てた!「モンテッソーリ教育法」とは?
モンテッソーリという幼児教育法って何?
2017年6月に14歳で将棋の歴史を変えた棋士の藤井聡太さんがこのモンテッソーリ教育を受けていた事で注目を浴びています。
藤井棋士の様な集中力や頭脳はモンテッソーリの教育法に関係があるのかもしれません。
そのモンテッソーリ―教育法について調べてみました。
Contents
藤井翔太四段も実践!「モンテッソーリー教育法」とは
モンテッソーリとは、イタリア人の女医マリア・モンテッソーリ(1870〜1952年)が開発した教育方法のこと。
医者の立場からマリア・モンテッソーリは、子供には物事を急速に吸収する時期があることに気付き、1907年、モンテッソーリ教育の基礎をイタリアに創設しました。
子供は大人に比べて、スポンジの様な脳で、色々なものを学習する能力がある…脳がまだ柔軟、という事はご存知の方も多いかと思います。
早期教育で語学を学んだ子供が2か国、3か国語を話す事が自然に出来るようになるのに、大人になってから習うとバイリンガルへの道は遥か遠く、習得に時間がかかってしまう…というのがわかりやすい例かもしれませんね。
今はではこのモンテッソーリ―教育法は、世界中の多くの幼稚園や保育園で取り入れられているんです。
藤井聡太四段だけでなく、なんと世界のリーダー達(ビルゲーツ、オバマ元大統領、ジョージ・クルーニー、グーグル創設者…)も、幼少期にモンテッソーリー教育を受けていたそうですよ!
では具体的なその教育法、次の項目で詳しくみていきましょう。
モンテッソーリ教育法特徴
子供の自主性を尊重する
一般の幼稚園では、「紙芝居や絵本を見る」「歌を歌う、お話を聞く」など、先生から学ぶという姿勢や授業という形をとりますよね。
ここがモンテッソーリ―教育法との大きな違いです。
モンテッソーリ教育法の一番の特徴は、「先生がする」ではなく、大人は子供のサポート役に徹する事です。
室内に用意されているモンテッソーリの教具に、園児が興味をもったものを自ら選び、子供が自分で考え、作り上げていく、という子供が主体性をもって行う教育法です。
重要なのが教具
モンテッソーリ教育法のキーワードとなるのが「教材」。モンテッソーリ教育理論に基づいた教材を使用する事が重要なんです。
日本でも、モンテッソーリ教育を取り入れている幼稚園や、保育園が増えてきているようですね。そんな教育現場には、子供達が興味を引きそうな、モンティソーリーの教具が教室にたくさん置かれています。
まずは大人が子供の横に座り、教具の使い方の見本を見せます。
この時に大事なのが、言葉で説明しないという事。大人が黙って教具毎の使い方を見せることで、子供達は目や耳で覚え、今度は子供達が、興味をもった教具を自主的に作業していきます。
モンテッソーリの教具
モンテッソーリ教育法には、幼児に効果的であろう教具は必須です。
教具には非常に多くの種類があります。子供といっても十人十色。1人1人の興味を持つものも違いますもんね。
大手ネット通販サイトを見てもモンテッソーリ―教育法用の教材は多くありますが、その中でも、楽天のバイオリンJP(基本はバイオリンの販売店ですが、トップ画面の左のバーに知育玩具コーナーがあり、その中にモンテッソーリがあります)では数多くの教具を販売しています。
ここでは下記の3つの教具をご紹介したいと思います。
1.雑音筒
赤と黒の5つの筒を振ると、それぞれ違った音が5種類なり、赤と黒の同じ音を当てる教具です。集中して音を聞き分ける、聴覚を養う教具。
この教具はテレビでも紹介された教具で、集中力や聴覚を鍛えるには良いな、と思いました。
- インド 木製知育玩具 Maya Organic(マヤ・オーガニック)
- 価格:12,960円
- 【送料無料】
2.シール貼りセット
台紙のイラストには、花や虫、鳥などが描かれていて、その中に色々な〇のシールを貼っていく教材。
塗り絵はペンで色を埋めていきますが、この教材ではシールで絵に色をつけていきます。単純な作業ですが、どの色をどこに貼ったりするのか、自ら考え、自らの行動になります。
この「自分の考えによる行動を促す事」これこそがモンテッソーリ―教育法が大切にしている事です
- シール貼セット
- 2歳 3歳 幼児モンテッソーリ 教具
- 価格:1,944円(税込)
3.切り抜きアルファベット
言語教育の代表的な教具で、推薦年齢は4歳児。アメリカでよく使われている教具です。
- 言語教育用の切り抜きアルファベット
- 価格:10,000円(税抜)
国際モンテッソーリ協会(AMI=Association Montessori International)の教育方法を実践することで、効果が出る教具を作っています。普通のおもちゃと違って、「単に楽しい」という目的ではないんですね。
藤井四段が使用した教具
将棋界で活躍している藤井四段(2017年時点)は、通っていた教室の独自のハードバッグという教具を自分で考え、いくつも作品にして家に持ち帰ったエピソードがあるそうです。
藤井さんが幼少期には、自ら考え何個も作品を作るという過程で達成感を得て、どんどん新しいものにも挑戦していった事が彼の集中力を養っていったのかもしれませんね。
4歳の時にはスイスの木製おもちゃ「キュボロ」という立体迷路に夢中になり、相当な高度の作品を作成していたそうです。今も風貌から推測すると、ものすごく難しそうな物を想像してしまうのは私だけでしょうか…
自分のしたいことをして、楽しい事を探す能力や集中力を身に着けた藤井さんは、5歳に将棋に興味の対象を移し、今の大記録を作ったのではないでしょうか?
教室は静か!運動はない!?
子供達は教具に夢中になるので、幼稚園や保育園のように元気な声は教室には響いていません。子供がいるにも関わらず教室内はとても静か。きっとそんな様子を見ると驚くでしょう。
黙々と好きなことに集中して、静かに取り組んでいます。
モンテッソーリ教育で期待出来る事
●自分で考える事で、発想が豊かになる
●好きな事をするので、集中力がつく
●依存するような生き方をしない
●ビルゲイツやグーグルの創立者のように、経営者として活躍できる可能性もある
●一人で作業する事が多い教育法ですが、物静かに行い、忍耐力が身に着くので、相手の話などをきちんと理解しようとする
●協調性にも良いとされている
モンテッソーリーの教育法は、自分で考え自分で行動を起こす、という言葉がとても合っているように思います。
子供の頃から、子供の考えを尊重して大人はサポートするだけ!
こういう教育法は一般的な日本の小学校の授業のように、先生の話を聞くという事が中心の受け身の授業では身につかない自らが考える思考能力や、集中力を鍛えることが出来そうな気がしませんか?
向き不向きはあるの?
モンテッソーリ教育というと、物静かな子供の方が向いていそうで、外で飛び回るのが好きなやんちゃな子供では不向きな気がしますが、やんちゃな子供がモンテッソーリ教育法を受けたら、しっかりとした落ち着いた態度になったと、というようなレビューもありました。
また幼稚園や保育園の中で、おもちゃと教具を置いてあるようなケースでは、おもちゃばかりに興味を持ち教具には興味を持たない、というお子さんもいたようです。
このようなケースでは、園による教育方針や教師による指導法の差が出てくるようです。
モンテッソーリーを教える教師は、協会が定めた資格を取得していますが、やはり教師も人なので個々の能力により、指導に差が出るのは仕方がないかもしれません。
モンテッソーリーの幼児教育法導入の幼稚園はどこにある?
藤井四段が幼児教育としてモンテッソーリ―教育方法を取り入れていた事から、2017年8月以降テレビで流れるようになり、以前にも増して注目されるようになりました。
全国にモンテッソーリ―教育法を取り入れている幼稚園や保育園は多々あります。
ただし、園によってはモンテッソーリ―のみの教育法というよりは、一部取り入れているようなところも多く、モンテッソーリ―教育法について気になる点は問い合わせしたほうが良いと思いました。
詳しくは、こちらのページでご覧になれます。
モンテッソーリ教育ってお金がかかりそう…
ここまで読んで、子供に是非モンティソーリーの教育を受けさせてあげたい!と思った方も多いかもしれませんね。
そこで気になる1つが、通常の幼稚園や保育園よりお金がかかるんじゃない?だと思います。
たしかに、私が調べたところ、若干価格は割高かもしれません。
ただ一般的な公立と変わらないところもあったり、園によって、給食を出していたり、その他のサービスが充実しているところもあったりと、金額・内容も様々です。
通園の距離問題もあると思うので、まずは、通える距離や近所にモンティソーリー教育法を取り入れている園があるかどうか、気になる園が見つかれば、実際に足を運んで見学して選んでみてはいかがでしょうか?
モンテッソーリー教育法の欠点・弱点は?
私自身モンテッソーリー教育を色々調べたり、実際に体験した方のお話を聞いて思ったのは、モンテッソーリの教育方針の中で、個々の子供の自主性を重んじる事が軸にあるので、
●個人の創造性や独創力、集中力が養われてる
●運動もないので安全面や健康においての環境については非常に良い
と思いました。
ただ私が思った欠点は
●教具との関わりが多く、一人で黙々とする
人間関係が薄いため、皆で協力して行うような作業や言葉の表現においては、あまりモンテッソーリの教育では鍛えられる事が出来ないのでは?と感じました。
その解消方法として、モンテッソーリの教育法だけでなく、皆で協力するお遊戯などもある幼稚園をチョイスする事も大事なのかな?という意見です。
モンテッソーリ教育法を実践したオバマ大統領やビルゲイツ、そしてグーグルの創設者などに見られるように、組織として働くよりも、リーダーシップをとる立場になることで、その責任を果たしていくのかもしれません。
運動はしないの??
モンテッソーリ教育方法には運動という教育方法もありませんし、運動の教具もありません。
ただし幼稚園や保育園によって、モンテッソーリ教育方法にお遊戯などの時間も設けたりと、園ごとに工夫はなされているようです。
興味がある園は「モンテッソーリ―教育法のみ」という教育法だと、すべてを園に任せるのではなく、そこはお子さんを散歩や軽い運動、公園遊びなども積極的に行う…などでうまく運動不足解消を手伝ってあげたいですね。
モンテッソーリー教育法の教師になるには?
モンテッソーリー教育の指導者になりたいという方も、この読者の中にいらっしゃるかもしれません。
いったい指導者になるにはどうすれば良いのでしょうか?
日本にも、東京国際モンテッソーリ教師トレーニングセンターという教師を養成するセンターがあります。
国際モンテッソーリ協会から認可をされているれっきとした、日本の国際トレーニングセンターです。
昼の部、夜の部の2部制から選ぶ事ができ、受講期間もそれぞれ違います。(勿論学費もかかります)全課程を修了して、筆記試験と国際試験官による実技試験に合格した者だけが、3歳から6歳児の教師となることが出来ます。
モンテッソーリー教育の指導者に関心がある方は一度検討されてみてはどうでしょうか?
詳細はこちらからご覧ください。
まとめ
子供の教育は幼児期に質のよい教育をすることで、一生の宝になると私自身思っています。
モンテッソーリ教育法をお子さんに取り入れるのも一つの選択肢でしょう。
藤井四段やオバマ大統領など、人並外れた業績を残している人がモンテッソーリ教育法を実践したからといって、すべての子供がそのようになるとは限りません。しかしあなたのお子さんが著名人のようになる可能性を秘めているのは確かです。
親はその環境を用意したり、子供のサポートをするという姿勢を持つこと自体に意味があるのではないでしょうか?
モンテッソーリ教育法は集中力、自分の意志で物事を決定する力、自立というこれからの時代に必要なキーワードが含まれている気がするのは私だけでしょうか…?