子宮筋腫手術について《術中の様子・痛み・術後ケア・妊娠》~不安と緊張を抱えるあなたへ~
どんな手術でも恐怖と不安はつきまといますよね。私は人生で初めての手術がこの子宮筋腫核出術でした。35歳の時でした。
手術前に、術中の様子、術後の様子・ケア…色々調べてみたものの、実際はどうなのだろう?痛みはあるのかな…?と頭でっかちになって、毎日手術のことばかり考えていました。きっと今のあなたもそうじゃないでしょうか。
子宮筋腫は3種類あり、私の場合は、粘膜下筋腫で、開腹手術によって筋腫核出術を受けました。
手術前の準備から、手術当日の流れ、そして手術室での出来事、術後の様子、術後の妊娠などを私の体験談として記しておきます。一人でも多くの方が、少しでも不安と緊張を和らげるお手伝いになればという思いです。これから手術を受けられる方はぜひ読み進めてみて下さい。
子宮筋腫摘出手術前の話
手術が決まると入院や手術についての説明を医師や看護師から受けることになります。
色々なチェック項目がある用紙を渡されたり、手術の術式説明や危険性を理解した上で同意書にサインしたりするものですね。
入院については用意するものや病棟での約束事などは、しおりがもらえるので一読すればわかります。
最低限必要なものは、書いてあるものを持っていけば事足りるでしょう。また病院の売店でも揃っていることが多く、割高ですがレンタルもあったりします。
他にあったらとても便利だったものをいくつかご紹介します。
これは病院で指定される場合もあります。
手術中も履いていてOKなのでむくみ予防に是非用意しておきましょう。
ハイソックスタイプでつま先が出ているものが◎ドラッグストアで売っていて価格は2,000円前後です。
ちなみに「弾性ストッキングありますか?」と聞いた所「男性用のストッキングはないですねー」と言われました。知らないスタッフさんもいる嘘のような本当の話です。
大きめでおへそまで隠れる下着
これは非常に大事です。
特にゴムが緩めのものがいいので、大きいサイズを買いましょう。
術後の傷口にゴムが当たるのを防ぐために丈の長いものが私は重宝しました。
S字フック、ジュースホルダー
ベットとキャビネットや冷蔵庫まで距離があるため、ベット周りに物を取りやすくしておく必須アイテムです。
ペットボトルのキャップを、ストロー付の物に変えておくと尚良いですよ。(100均で売ってます)
DVDプレイヤーやゲーム機とヘッドホン
暇すぎて仕方ないのでこの2点は確実に持っていきたいところです。
TVを見るのも有料なので、ずっと映画を見てました。
クッションや抱き枕2~3個
寝たきりの状態が何日か続くため、必然的にTVや読書タイムが多くなります。
腰や腕、足のむくみ予防にクッションを何個か持っていくことをおすすめします。
耳栓
個室じゃない限りあった方がストレスになりません。普段使わない人も是非持っていきましょう。
洗剤、ティッシュ(箱)
どちらも売店で売ってますが、けっこう高いです。
耳かきや綿棒 美容グッズ
病院内はとても乾燥するのでパックなど忘れずに。
その他
前開きのパジャマや、院内を歩いても平気なように丈の長めのガウンやカーデを1枚持っていくとパジャマ姿でも恥ずかしくなかったです。
病院食が苦手な人は、ふりかけやお醤油などを用意しておくと美味しく食べれますよ。
歩けるようになると洗濯や売店などへ行く機会も多くなるので、小さめバッグやエコバッグ的なものがあると便利ですね。
子宮筋腫摘出手術の前日
手術日の前日に入院スタートだった私は不安と緊張で、全く落ち着きのない人間になっていました。
手術に備え剃毛と浣腸をしなければいけないと聞き、更に私の眉毛と口角は下がりっぱなし。
そしてこの浣腸がつらかったです…。慣れていない私は「3分程我慢してね。」と言う看護師さんの言葉もどこへやら、トイレへ猛ダッシュでした。
結果、お腹を空にするというミッションは成功したのか曖昧なまま、体力を奪われた私は夜までベットで横になっていました。
夜9時以降はお水も飲んではいけないので、早く寝てしまったほうがいいのですが、入院初日の気疲れや口寂しさになかなか寝付けませんでした。
結局マンガを読んだり、無駄に主人に電話してたのを覚えています。
あと、手術のサイトとか体験談とかをものすごく読んでました。まだ知らない痛みにひどく怯えて余計不安だったんですね。
今思えば、何が一番痛かったか…おそらく前日の浣腸による腹痛です。
なのでこれを読んでいる皆さんもそこまで心配しなくて大丈夫ですよ!痛がりの私が言うので間違いはありません。
手術体験談~術中の様子~
起床して体温チェックやら着替えを済ませ、いよいよ手術室に入ります。
私の病院では手術室手前まで家族と一緒に歩いて行けるので、主人に手をつないでもらい向かいました。
いざ手術室に入ると、医師や看護師から挨拶を受け、自分の名前を言って台に横になります。
看護師さんが緊張している私の気を紛らわそうと色々話しかけてくれました。
筋腫核出術の為全身麻酔と、その麻酔が切れたあとに痛み止めを流すための硬膜外麻酔をします。
まず硬膜外麻酔、これは細い管を背中に入れるのですが、ちょっと気持ちが悪かったですね。
針をさして管をいれるため、局部麻酔をまず背中に打ちます。(少しチクッとする程度)そのあと管をズズっという感じで入れていきます。その感触が気持ち悪いんですね、痛みは麻酔をしているので全くなく、感触だけある感じでした。
準備が出来たら、マスクをして全身麻酔に入ります。
看護師さんが「だんだん眠くなりますよ~。」と言って3秒しないくらいでわからなくなりました。
とても不思議な感覚ですが、眠る直前に「うわー、すごいドラマみたい…」と言ったのは覚えています。
不意に名前を呼ばれ、意識を取り戻した私はのどに違和感を感じ、ひどく咳き込みました。気管支チューブを入れていた影響で、麻酔後目覚めた時、自発呼吸が困難になるそうです。2~3回咳き込んで苦しかったですが、すぐ良くなりました。
ストレッチャーで病室に運ばれましたが、結局痛み止めが効いていて、またすぐに眠りについてしまいました。
ここで麻酔の副作用で気分が悪くなる方もいるそうです。対処してくれるのですぐ看護師に言いましょう。
術後の様子、痛み
手術後2日目には起き上がるように言われます。
麻酔のせいで足の感覚がなくなっていた私は、起き上がる際、床に転がってしまいました。(皆さんも注意してください!)
トイレはチューブがはいっているので2日目までは寝たきりです。
硬膜外麻酔が効いているため私は特に術後の痛みはありませんでした。痛みは背中の管を抜いて痛み止めをやめてからの方がありましたね。それでも鎮痛剤を注射してもらえるので、生理痛のようなどうしようもない痛みではありませんでした。
病院によって痛み止めの使い方は色々で、飲み薬だけの場合もあったりします。
人によっては術後の痛みが大きく出る方もいるみたいですが、その辺は医師に事前に相談しておいた方がいいかもしれません。私は痛みに弱かったため、術後の痛みフォローを再三医師にお願いしておきました。
くしゃみをしたり腹筋を使うと傷口が痛むので、お笑い系のTVが苦痛だったのを覚えています。
3日目からは食事もだんだん通常食に近くなって、暇を持て余す私には楽しみな時間になっていきました。
特に問題が無ければ、1週間程でシャワーも浴びれるようになります。
検査や傷口の異常が見られなかったので2週間で退院しました。
術後の過ごし方
術後はとにかく動くことが大切です。
2週間も病院でゆとり生活を送っていた私の体は体力も無くなって、ちょっとのことでも息切れしてしまうほどでした。
お腹をかばいながらではありますが、荒れ果てた我が家の掃除を少しずつやって、無理せず適度に体を動かしていました。病院からも長時間同じ姿勢は避けるよう指導を受けます。
また、排泄時に多少痛みが出ることもありました。
便秘にならないように、暴飲暴食には注意して、野菜や乳製品を多めに取るように心がけるといいと思います。
術後の妊娠
子宮全的出の場合は生理がなくなりますが、筋腫のみを取った私は次の月には普通に排卵が起こり生理もやってきました。
基本的に手術の場合は1~2ヵ月は性行為NGと言われることが多いようで、妊娠については早くても3ヵ月は待ちましょうということでした。まあお腹の痛みがあるので、1ヵ月はどう考えても私にはできませんでした。
傷口がちゃんとふさがるには2ヵ月はかかること、妊娠してお腹が大きくなるとさけてしまうこともあるためだそうです。病院によっては半年~1年は待つよう言われる所もありますが、そのことを聞くと主治医曰く「できたら仕方ないでしょう、喜ばしいことですよ」とあまり神経質にならない方がいいと言っていました。
子宮にメスが入っているため、腹腔鏡でも開腹手術でも自然分娩が難しいと言われることがあります。
私は開腹でしたので、出産の時は帝王切開になりますと事前に説明を受けました。
必ずしも自然分娩が危険なわけではないようですが、万が一を考え、病院側も帝王切開を勧めるみたいですね。
自然分娩にこだわりを持っている方は、手術の選択の際、よく医師と相談した上で決めることを強くおすすめします。
子宮筋腫摘出手術の種類、費用や入院日数にフォーカスした事は別の記事にまとめていますので、こちらも是非、ご一読ください。子宮筋腫手術の体験談~費用や入院日数、疑問アレコレ~
まとめ
個人的な見解ですが、手術は思ったよりも淡々と行われること、そして痛みは医師たちのフォローでどうにでもなるということでした。
色々なサイトの口コミを見ると、かなり痛かった様子などがクローズアップされていたりして、私自身もとても不安になってしまっていましたが、そういった気持ちが余計なストレスになっていた気がします。
術後の容体は確かに人それぞれ個人差があり一概には言えませんが、大多数の方は特に問題もなくすぐお仕事にも復帰されています。
とにかく医師や看護師とコミニュケーションをとって、少しでもストレスフリーな手術になるよう準備しておきましょう。頑張ってくださいね。
◆20代から悩まされている子宮内膜症と闘いながら、不妊治療を進める私の奮闘日記録トップページは、下記をご確認ください。