赤ちゃんが誤飲‼知っておきたい9つの危険な種類の【予防と対処法】
お腹を痛めて産んだ、可愛い我が子。
最初は、ただ寝て泣くだけしか出来ませんが、数ヶ月も経つと、劇的に成長を遂げて、自分で動き回るようになりますよね。
そんな時に気をつけたいのが、赤ちゃんの誤飲です。
子育てをした事のある方は、一度はドキっとした経験があるのではないでしょうか。
赤ちゃんの誤飲で特に気をつけたい物、誤飲してしまった場合の対処法は是非、事前に知っておきたいものですね。
何故、何でも口に入れてしまうの?
そもそも、赤ちゃんは何故、何でも口に入れてしまうのでしょうか。それは、赤ちゃんの発達に理由があります。
生まれたばかりの赤ちゃんは、自分で動けずただ寝転がって、泣いてママに自分の気持ちを伝えます。しかし5か月頃になると、首が座り寝返りを打てるようになります。
今まで仰向けで見えていた世界が、ぐんと広がるのです。そして、目に映った物に興味を持つようになります。好奇心旺盛で、初めて見るものを手当たり次第、触れたり口に入れたりするのです。
触れたり口に入れたりすることで、その物を五感で感じようとしているんですね。
赤ちゃんの「誤飲」は、赤ちゃんの成長の一過程であり、必ず通る道なのです。
誤飲を予防するには
誤飲…赤ちゃんの成長の一過程であると同時に、実は、家庭内での不慮の事故での死因のほとんどを占めています。
日本の家庭は床に座る生活スタイルが多く、赤ちゃんの目に入るものが、手の届きやすい所にある事が原因と言われています。
どんなに赤ちゃんから目を離さないようにしよう!と気をつけていても、事故は一瞬のスキに起こります。そうならないためにも、危険と感じる物は手の届かない所に置くなど、事前の対策が必要です。
1.手の届かない場所に置く
寝ている赤ちゃんの手の届く範囲は40〜50㎝程度、つかまり立ちをすれば1mほどと言われています。
そのため、口に入る大きさの物は、1m以上の高さの場所に置き、危険な物は引き出しに入れて鍵を閉めるようにしましょう。
2.口に入るサイズを把握する
赤ちゃん(3歳児)が口を開けた時の最大口径は、39ミリとされていて、トイレットペーパーの芯の口径ほどです。
これよりも小さい物は、口に入ってしまう可能性があるのです。是非、身の回りの物をチェックして、把握しておきましょうね!
3.自宅以外でも注意する
実家や親戚の家など普段、赤ちゃんがいない家に行く場合は、より注意が必要です。
特に、親戚の集まりなど人数が多くなる場合、誰かが見ていてくれるだろうと、気が緩みがちになってしまいます。大丈夫だろう、と気を緩める前に、事前に周囲の人に協力をお願いしておきましょう。
万が一、誤飲してしまったら…
万が一赤ちゃんが何かを飲み込んでしまったら、とても焦りますよね。しかし、まずは落ち着いて、状況や様子を把握しなければなりません。親がパニックになっていてはいけないのです。
深呼吸をして、以下のような対処をしましょう。
- 何をどれくらい飲んだか
- 赤ちゃんが苦しがっていないか
- 水を飲ませるか、吐き出させる
- たばこや薬、ボタン電池の場合は、内容物や容器、包装紙も持って、すぐ病院に連れて行く
注意したいのが、飲み込んだ物によって、水を飲ませた方が良いのか、吐き出させた方が良いのかが違うということです。
焦って間違った対応をしてしまわないように、誤飲したもの別の対処法をきちんと頭に入れておく必要があります。
誤飲すると特に危険な9つの物
1.たばこ
誤飲で最も多いのが「たばこ」です。
特に危険なのが、灰皿代わりに使用していた空き缶の液体を飲んでしまった場合で、たばこをそのまま飲み込むよりも、ニコチンが体に吸収されやすく、中毒を起こす可能性があります!
この場合、水や牛乳を飲ませてしまうと、ニコチンが溶け出して、かえって胃から吸収されやすくなってしまいます。
何も飲ませず、吐かせて出すようにしましょう!
2.薬
大人にとっては少量の薬でも、身体の小さな赤ちゃんにとっては命に関わる事があります。
もし赤ちゃんが薬を誤飲してしまった場合、何をどれだけ飲んだかを把握して、すぐ病院に行きましょう。
飲もうと思って置いておいた、ちょっと目を離したスキに…など誤飲は思いがけず起こります。薬の扱いは、くれぐれも注意しましょう!
3.ボタン電池
電池、特にボタン電池は小さく、誤って飲み込んでしまいやすく、危険度が高いものです。
ボタン電池の中でも、アルカリ電池・リチウム電池は危険です。
アルカリ電池は食道や胃に穴を空ける事もあり、リチウム電池は30分程度で消化管の壁に潰瘍を作ってしまう事もあります。特にリチウム電池の方が危険度が高いです。
もし誤飲してしまったら、何も飲ませず吐かせずに、すぐ病院へ行きましょう。その際、どんな電池だったかを説明できると良いですよ。
4.小物系(硬貨・釘・クリップなど)
硬貨やビー玉、プラスチックの部品などは、毒性が少なく胃で吸収されることはないので、危険性はまずありません。
しかし、画鋲や釘などの尖ったものは、無理に吐き出させようとすると、食道を傷つける恐れがあります。
いずれも便とともに自然に排出されるので、気長に待ちましょう。
5.乾燥剤
お菓子の袋の中や、新しい鞄などにも入っている乾燥剤。特にお菓子の袋の中のものを、お菓子と間違えて誤飲してしまうケースが多いです。
乾燥剤には、大きく分けて「シリカゲル」「塩化カルシウム」「生石灰」の3種類があります。
中でも、シリカゲルは特に問題ないので、水分を多めに摂って様子を見ましょう。
問題は「塩化カルシウム」や「生石灰」。
これらは、火傷などの心配があるので、牛乳や水を飲ませて、吐かせないで病院で受診するようにしましょう。
ちなみに、成分表示が無い場合でも、透明な粒で青色粒が入っている場合は、シリカゲルであると考えられます。もし判断に迷う場合は相談窓口や病院へ連絡しましょう。
6.マニキュア
女性の化粧品の中で、とても毒性が強く、誤飲事故が多いのがマニキュアです。
子どもが3ml以上を舐めたり飲んだりしてしまうと、危険です。少量でも、誤飲してしまったのなら、すぐに病院に行くようにしましょう。
その際、何も飲ませず、吐かせず、が原則です。
もし吐かせた際に気管に入ってしまうと、肺炎を起こす危険性があります。
また、マニキュアの液が気化した蒸気を吸うだけでも、中毒症状が出る事もあるので、子どもの前ではマニキュアを塗らないようにしましょうね!
7.マニキュアの除光液
マニキュアと並んで誤飲したら危険なのが、除光液です。
種類によって成分が異なりますが、有機溶剤やアセトンというものが含まれているものは、とても危険です。
応急処置は、何も飲ませない、吐かせないで、至急病院へ行きましょう。
吐かせると、吐かせたものが肺に入って、肺炎を起こす可能性があります。病院では胃を洗浄する必要があるかもしれません。
手の届く所で、マニキュアや除光液の使用は避ける方が良いでしょう。
8.香水
香水の主成分エタノールは、アルコール中毒を引き起こす原因になります。子どもが香水を誤飲してしまったのなら、お酒を飲んだ時のようなアルコール中毒になる可能性があります。
舐めた程度であれば、牛乳か水を飲ませて様子をみましょう。
2ml以上飲んだ場合には、牛乳か水を飲ませて吐かせ、病院に連れて行きましょう。
9.その他
- 灰皿の中の水
- 強アルカリ・弱酸性洗剤
- アルコールや塩素系の漂白剤
誤飲してしまった場合には、水や牛乳を飲ませるようにしましょう。水や牛乳を飲む事で、毒性を薄めてくれたり、胃の粘膜を保護してくれます。
注意‼ 灯油やガソリン、防虫剤などの誤飲は水や牛乳を飲ませてはいけません‼
また、吐かせてはいけないものも沢山あります‼上記に述べた9つの危険物以外のものを飲み込んだ場合、もしかするとそれは吐かせてはいけないものかもしれません。慌てて飲ませたり吐かせたりする事は避け、子供の救急サイトで対処法を確認の上、落ち着いて対処する事が大切です‼
処置の仕方に迷ったら
子どもが誤飲をしてしまうと、誰でもとても焦ってしまい、焦った時ほど、判断を迷ってしまうものです。
そんな時はすぐに、「中毒110番」に連絡をして、正しい対処法を教えてもらいましょう。
子供の救急
一般向け
大阪中毒110番(365日 24時間対応)
0990-50-2499 (ダイヤルQ2:通話料と情報料(315円/件)がかかります)
つくば中毒110番(365日 9時~21時対応)
0990-52-9899 (ダイヤルQ2:通話料と情報料(315円/件)がかかります)
タバコ専用電話(365日 24時間対応、テープによる情報提供:一般市民)
072-726-9922 (無料)
医療機関向け
大阪中毒110番(365日 24時間対応)
0990-50-2499 (ダイヤルQ2:通話料と情報料(315円/件)がかかります)
072-726-9923 (医療機関専用有料電話: 2,000円/件)
つくば中毒110番(365日 9時~21時対応)
0990-52-9899 (ダイヤルQ2:通話料と情報料(315円/件)がかかります)
029-851-9999 (医療機関専用有料電話: 2,000円/件)
タバコ専用電話(365日 24時間対応、テープによる情報提供:一般市民) 無料
072-726-9922
医者に行くべきか?と迷う事も多いと思います。
そんな時も、中毒110番に相談すれば、適切なアドバイスをもらう事ができますよ!
まとめ ~もしもの場合に備える大切さ~
このように、万が一誤飲をしてしまった時の対処法は様々にあり、もし事故が起きなくても、知っておくのはとても大切な事です。
1番は誤飲事故が起きないように環境を整えること。何でも口に入れてしまう時期の赤ちゃんの周りには、危険な物を置かないのが1番です。
しかし…分かっていても完ぺきにできるとは限らないのが人間です。特に、上の子どもがいる方などは、いくら自分が気をつけていても思わぬ所に色々物をバラまいてくれますよね。
先日、ウチの上のお兄ちゃんが、私の見ていない所でお菓子をひっくり返し、いつの間にか中に入っていた乾燥剤が床に落ちてしまっていたようで…
気がついたら、下の8ヶ月の娘が食べていました…彼女はもう上下に歯が生えてきていて、乾燥剤の袋を噛みちぎって中身を食べていて。
見つけた瞬間「死んじゃう!」と叫んだのを覚えています。急いでガーゼを口に突っ込んで、袋から出た乾燥剤を掻き出させました。
袋に書いてあったのは、「シリカゲル」という文字。ほぼ掻き出して、飲んでいても少量だろう、という事で水をたらふく飲ませました。今回は大事に至らず、娘にも何も無かったので良かったです。
赤ちゃんの誤飲はいつ、どこで起こるか分かりません。誤飲事故を防ぎ、落ち着いて対処できるように、私達親がもしもの時の対処法を知っておくことの大切さを、私自身も改めて実感しております。