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【妊活ブログ】子宮筋腫と不妊の関係について知ろう

 2016/10/28 不妊治療
 

子宮筋腫は、成人女性の4割前後が発症していると言われるほど、とてもポピュラーな良性腫瘍です。良性と聞くと害は無さそうなイメージがありますが、そう単純明快じゃないのがこの子宮筋腫です。

子宮筋腫はできる場所や大きさが人それぞれであるため、特に症状がなく、閉経を迎え人生を終えるまで何も処置しない方もいます。

ただ筋腫のせいで生理痛の痛みの悪化、不妊や流産の原因となっているのも事実なんですね。私が不妊治療を行うきっかけも、子宮筋腫でした。実際に手術を受け、筋腫を摘出。

あなたも子宮筋腫について理解を深め、正しい処置や温存の選択をしていきましょう。

子宮筋腫とは?

子宮の壁は筋肉で出来ているのですが、子宮筋腫はこの筋肉層に腫瘍ができることを指します。

子宮筋腫が出来てしまう原因ははっきり解明されていませんが、有力な説として「エストロゲン」という女性ホルモンの分泌により発症したり、進行したりすると言われています。

大きさはお米くらいの腫瘍から、成人の頭くらいの大きさのものまであり、生まれつき持っているその人の体質により進行具合も異なるそうです。

子宮内膜症と同じく、月経があるうちは「エストロゲン」の分泌があるため手術で摘出しても再発の可能性がある方もいます。

子宮内膜症とは?

「子宮内膜症」は簡単に言うと、子宮内部にしかできない内膜が外にできてしまう病気です。この内膜が子宮外にできると、その場所で増殖や剥離を繰り返します。この内膜は体外に出ることがないので、そこで癒着や炎症を起こし、ひどい痛みを伴います。詳しくは【子宮内膜症】の正しい知識を知ろう…10人に1人が苦しむ病気とは

 

子宮筋腫は3種類

子宮筋腫は3種類あり、それぞれ症状が異なります。

一般的には生理時の出血が長引いたり、出血過多、痛みの増加などの症状が出ますが、種類によってより深刻な問題が起こることもあるのです。

・筋層内筋腫

子宮の筋肉層で大きくなり、最も患者数が多いのがこのタイプです。

大きさが進行することで子宮内膜が引き伸ばされ、過度の月経痛や出血過多を引き起こします。

大きくなると下腹部を触診してわかることもあります。

・漿膜(しょうまく)下筋腫

子宮の外側に成長していく筋腫です。

一般的に子宮内への影響は少ないため、着床障害など不妊原因にはあまり関係がないとされています。

しかし、卵管付近で大きくなってしまった場合は排卵や受精卵の通り道を塞いでしまうことがあるということも覚えておきましょう。

小さいうちは自覚症状がないのもこのタイプの特徴です。

引用 花王

 

・粘膜下筋腫

症状が出やすい筋腫ですが、全体の1割ほどの発症頻度です。

これは子宮の内側に向かって成長してしまうので、小さい筋腫でも不妊の原因になりやすく、月経痛も重くなります。

粘膜下筋腫が大きくなり膣の方まで垂れ下がってきてしまうことがあります。これを「筋腫分娩」と言いますが、細菌が筋腫を伝わって子宮内に入りやすくなってしまい、非常に危険な状態です。

他、漿膜(しょうまく)化筋腫や粘膜下筋腫の中には茎がついているものがあり、かなり稀なケースですが茎がねじれて壊死するという病状も存在します。茎に筋腫が垂れ下がっているような感じをイメージしてみて下さい。それがねじれるんですよ…なんとも恐ろしい症状です。これには激痛が伴うそうで、医師の診断の元、適切な処置が必要となってきます。

私の筋腫は粘膜下筋腫でした。

発見したときは3センチ程で、妊娠を望む場合は取ってしまった方がいいと言われ、特に月経痛もひどかったので、摘出したら少しは軽くなるかもしれないという期待もあり、手術に踏み切りました。(手術時は5センチくらいに成長していました!)

母も筋腫持ちで、母は今でも直径10センチ程の筋腫をお腹の中に抱えています。特になんの問題もなく閉経を迎えた、と言う母を見て、本当に千差万別なんだなぁと思った次第です。

 

発症率は低いが危険を伴う場合

子宮の入り口に出来てしまう「頸部(けいぶ)筋腫」というものがあります。(全体の5%ほど)

子宮頸部は出産時、胎児が通過するため、筋腫が邪魔をして帝王切開になることもあります。

また子宮頸部は尿管に近く、摘出手術になると尿管を傷つけてしまうリスクが伴う為、非常に難易度の高い手術になる上、尿管に近いということは、排尿障害を起こす危険があり、腎臓に負担がかかるため水腎症などの病気に発展することもあります。

 

子宮筋腫の治療法

子宮筋腫の治療法は主に薬物療法と手術療法に分かれます。

また自覚症状がない場合は経過観察で様子を見ることもあり、筋腫が大きくても患者の負担がない場合は特に治療をしない場合もあるんですね。

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薬物療法

月経時のエストロゲンの分泌を抑えるため、低用量ピルなどを使いホルモン治療を行います。

月経痛の緩和や進行を止める効果を狙ったものなので、子宮筋腫自体は完治しません。

薬を止めれば症状が戻る場合もあります。

ホルモン療法にはどうしても副作用がありますが、薬が合えば月経のつらい状態はかなり緩和されます。

保険適用外ですので自己負担になってしまうのが正直厳しいところです。

金額は薬の種類でかなり違いがあるため、診断されたら医師に確認しましょう。

薬の種類はたくさんあります。金銭的に継続が難しい場合は臆せずちゃんと伝えましょう!それも含めご自分にあった薬を服用することが大切なんです。

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手術療法

薬物療法で効果が見られなかったり、妊娠を希望する上で不妊や出産に影響を及ぼす可能性がある場合、手術によって摘出する治療法です。

これには「子宮摘出術」と「筋腫核出術」という方法があり、子宮を取って根治させるか、筋腫だけを摘出し再発のリスクは残るが子宮温存するかの選択になります。

子宮摘出は根治はできるものの、色々なリスクが伴う為、できるだけ温存する方向で治療する場合が多いです。

術式も「腹腔鏡手術」と「開腹手術」があり病院や医師によって異なります。

もちろん「腹腔鏡手術」の方が体への負担が少ないため、手術を選択した際、どちらの術式でも選択できるのか、事前に調べておくことも大事なことだと思います。

私も子宮筋腫を、筋腫核出術の開腹手術によって摘出した一人です。手術に迷っている方、もうすでに決断した方へ、改めて手術に関する事を知っていただくために、体験談として記しています。子宮筋腫手術の体験談~費用や入院日数、疑問アレコレ~

 

子宮筋腫と不妊の関係

不妊や流産、帝王切開のリスクが通常より高くなるということで、筋腫があるからといって妊娠できない訳ではありません。

ですから病院側も筋腫が見つかったからと言って、すぐ摘出という診断を下す医師はいません。

ではなぜ子宮筋腫が不妊の原因になってしまうのか…その一番の理由は着床障害が起こりやすいことにあります。

妊娠の仕組み

引用 愛成病院

筋腫ができている子宮は通常と違い、デコボコしています。大きければ大きいほどその高低差が付きます。

受精卵が子宮に到達しても、子宮の収縮が起こるとそのデコボコの高低差のせいでより着床(上記イラスト⑥)が困難になるんです。せっかく着床しても不安定な子宮であることに変わりないため、早期流産などのリスクが高まってしまうことも。

患者のライフスタイルに合わせ、筋腫の状態を加味しながら患者の意向に沿った治療を行うのが主流となっています。

不妊治療の一環で発見された場合は、体外受精などにも影響を及ぼすため、摘出を選択するケースが多いのです。私の不妊治療を行うきっかけも、子宮筋腫でした。実際に手術を受け、筋腫を摘出。手術で得た経験はこちらで。不妊治療はいつから始める?不妊治療中40代女性のブログ

 

子宮筋腫は妊娠・出産に影響?

子宮筋腫があっても無事、妊娠し出産を待ちわびる方も多くいらっしゃいます。

赤ちゃん

子宮筋腫は妊娠後期になればやわらかくなることが多く、出産時の胎児の移動の邪魔になることは少ないそうです。

ただし妊娠中は女性ホルモンが多量に分泌されるため、思いのほか筋腫が大きくなってしまい痛みを伴うこともあります。

また頸部(けいぶ)筋腫の場合は大きさや場所により、出産時に医師が帝王切開に切り替えることもあります。

胎児には、筋腫のせいで異常が出たり発育に影響を及ぼすことはまず無いとされていますので、その点は安心ですね。

しかし出産後、柔らかくなった筋腫が炎症を起こしてしまい、母体に悪影響を及ぼすこともあるため、筋腫を抱えながらの出産はやはり通常よりもリスクがあることを覚えておきましょう。

 

まとめ

子宮筋腫はお祖母ちゃん世代から言わせると「病気じゃない!」と一喝されるほど多くの人が発症し、症状があいまいな病気です。

しかし現代は昔と違い、女性の生活スタイルは随分変化しました。

自覚症状がなくても不妊の原因になっていたり、小さくて見過ごされていることもあるんです。

同じ筋腫でも母と私とで症状が違うように、一口で説明が付かないのが子宮筋腫なのです。

妊娠を希望するのであれば尚更、定期的な検診がとても大事です。

ただ、検診で発見されたとしても過剰に反応する必要はなく、自分にどれくらい影響があることなのかを知って医師と相談しながら適切な治療をしていきましょう。

 

◆20代から悩まされている子宮内膜症と闘いながら、不妊治療を進める私の奮闘日記録トップページは、下記をご確認ください。

妊活中の奮闘日記録「月経困難症と不妊に悩むすべての方へ」

 

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ライター紹介 ライター一覧

わかな

一生懸命努力して頑張れば結果がついてくる、そう信じ不妊治療を行っている一人です。30代半ばまで結婚願望も子供を産むことに関しても本当に希薄で、主人と出会うまで不妊というものに対して全くの無知でした。無知なりに困ったこと、悩んだこと、学んだことが少しでも多くの方たちの参考になればと願っている次第です。
また、恋愛漫画は趣味の領域を超えて読破しています。

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